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題名通りモーターヘッドの隠れた名作

2010年12月19日 21:33

Another PD『Another Perfect Day』(1983年リリース)

1.Back at the Funny Farm
2.Shine
3.Dancing on Your Grave
4.Rock It
5.One Track Mind
6.Another Perfect Day
7.Marching Off to War
8.I Got Mine
9.Tales of Glory
10.Die You Bastard
11.Turn You Round Again
12.(I'm Your) Hoochie Coochie Man(Live)*
13.Don't Need Religion(Live)*

<*はデジタル・リマスターされた際、追加された。>

【このアルバムを一言で語るなら「元気だせよブライアン」。(映画『ライフ・オブ・ブライアン』より。)】


<単なるレビューではなく、ミュージシャンのキャリアにも触れているため長文です。>


 こんつは、ハンキー・ドリー・ハンクです。
あー、根が捻くれとるからか、どーも採り上げる作品がビミョーです。
理由はおって別記事にて書きます。
今回も「んー...ビミョー...」です。

 えー、このモーターヘッドのリーダーである、ベース兼ヴォーカルのレミー・キルミスターっつーしとは、生きながらに伝説になるべく生まれてきたよーなしとです。
ガキん頃からライブ・ハウスに通いつめ、ブレイク前、アイドル化する前のビートルズのステージを観たあたりからポップ・ミュージックの生き証人な人生が始まったよーな気がします。
ギターを覚えた彼は、ミュージシャンとしてデビューするまで、ジミ・ヘンドリクスのローディなんかをしてたそーです。
んで、メジャー・シーンに出現したのが、一番売れてた時期のホークウィンドにベースとして加入してです。

 ホークウィンドって伝説に事欠かねーバンドです。
何気に中庸なポップ・ロックな作品もあるんですが、有名なのは女性ストリッパー(ステイシー。)がメンバーだったサイケ時代だと思います。
んで、1980年代にストーンヘンジでライブ・イベント行ったり、1990年代にはレイヴが流行したのと当時の作風がバッティングしちって若者ファンを獲得したりと、LSDばっかやってるイメージのいかがわしさと「うてゅうなロックって、曲自体はよく出来てんじゃん」が入り交じった、単なるイカれたバンドじゃねーです。
が、アメリカ・ツアー中にレミーはクスリで逮捕され、それを名目にバンドをクビになりました。(この時期にクビになったメンバーは他にもいる。映画『極悪レミー』にてこの経緯が詳しく語られているようだ。)

 脱退したレミー・キルミスターは、ホークウィンド在籍時に自身が作曲したMotorheadを冠したバンドを結成しました。(大人の事情で1975年製作の1stより2ndの方が先にリリースされた。)
この、ベースをギターのよーに歪ませて掻き鳴らし、だみ声で疾走する曲を歌うっつー表現方法は画期的だったよーで、ハード・ロックの人気低迷、パンクの台頭っつーシーンにおいてどちらからも愛されるよーになったそーです。
なので、交友関係が広いっつー。

 1980年代に入り、『エース・オブ・スペーズ』でブレイク、そのツアーを収めた『極悪ライブ』(『ノー・ティル・スリープ・ハマースミス』)で、メタリカに代表されるスラッシュ・メタルや、衝動型ロックの礎と呼ばれる成功を得るんですが、「ジャンル?モーターヘッド」っつー感じです。
爆音とだみ声で「何やってっかわかんね」な状態でも、実はレミー・キルミスターの歌って原曲の骨格をしっかり残してんすよね。
もう、これは単なるメタルやハードコア・パンクじゃなく、モーターヘッドというかレミー・キルミスターっつージャンルだろっつー。

 さて、こっからが本題です。
かように、一貫したスタイルと成功を手にしたモーターヘッドにギタリストの交代がありました。
元シン・リジィのブライアン・ロバートソンが加入しました。
経緯はわからんのですが、モーターヘッドのライブにシン・リジィのフィル・ライノットが飛び入り参加したり交友関係にあったことも関係してんでしょーか?

 ブライアン・ロバートソンは、幼少期にクラシック・ピアノを学び、ギタリストに転向してから18歳にしてフィル・ライノットに見いだされ、シン・リジィの代表曲を殆ど弾いた天才児です。
特に、名ライブ盤と名高い『ライブ・アンド・デンジャラス』における「それでも君を」なんかの表現力は20歳とは思えねーです。(発表は1976年収録の二年後だったので、逆算すると20歳だったことになる。)
1978年にアルバム『悪名』の発表を待たずにシン・リジィを脱退しますが、その後、レインボーで地味にベース弾いてたと思ったら実はマルチ・ミュージシャンだったジミー・ベインとワイルド・ホーシズを結成。
シン・リジィの『悪名』からプロデュースにあたったからか、ワイルド・ホーシズは初期デイヴィッド・ボウイやT.REXを手がけたトニー・ヴィスコンティがプロデュースしました。
1990年代にCD化されて、そこそこ再評価されたんですが、かなり洗練された音だった記憶があります。結局売れずに解散したよーですが。
なので、そーいったオサレなギターと風貌のブライアン・ロバートソンがモーターヘッドに加入するっつーのは顰蹙をかったよーです。

 こーいった経緯から、『アナザー・パーフェクト・デイ』は長らくまともに評価されませんでした。
1990年代にデジタル・リマスターされたり、今世紀に入って安価で輸入盤を手にすることが出来るよーになったんで、僕みてーな後追い世代が「参考までに買ってみるか」とびびらなくてもよくなったっつーのもあるでしょーねぇ。
で、曲自体はよく出来てます。特に後半は今も昔もモーターヘッドにはねー展開の曲もありますし、なんてったってブライアン・ロバートソンのギターが素晴らしい。
ただ、二人の天才がお互い譲り合ってねーのが「ビミョーだなぁ」の理由です。

 レミー・キルミスターは相変わらず低音でベースを掻き鳴らし歌ってまして、ブライアン・ロバートソンはリバーブやコーラスといった空間系エフェクターを多用してます。
更にアップテンポの曲におけるバッキングにしても中音域を強調した小汚い音じゃねーんですよね。
こりと、モーターヘッドに似つかわしくねー服装やパフォーマンスがリアル・タイム世代から評価されなかった理由じゃねーかと思いますが、僕が中学くれー(1980年代後半)の頃言われてたほど悪い作品じゃねーです。てか、ブライアン・ロバートソンがいなかったら出来てなかった秀曲もあります。
ただ、音のバランスが悪く、突進力に欠けるんで、せめてギターをオーバーダビングして工夫すればよかったのに、と思います。
モーターヘッドの特徴の一つは、ベースを歪ませてしかもコード弾きもするんでギターも中低域を強調したダーティなとこだと思います。
なので、一人乖離したよーに流麗なソロやツブの揃ったクリーン・トーンとか弾いても、ツイン・ギターであるシン・リジィ時代なら、スコット・ゴーハムっつー器用なしとがフォローしてくれましたがそれが無ぇっつー。
因みにブライアン・ロバートソンはこの後脱退。
以後、主立ったバンドやソロ活動は行ってねーです。
おかげで、「シン・リジィで活躍した神童」より「モーターヘッドでお茶を濁してドロップアウトした奴」っつー印象が強くなった気がします。シン・リジィのギタリストっつーと、僕の世代じゃゲイリー・ムーアやジョン・サイクスってイメージですもん。

 僕が「元気出せよブライアン」と思ったのは、後半にシン・リジィを想起させるバッキングの曲が少々ありまして「ああ、あの独自のノリはブライアンのおかげだったか!」と、いかにシン・リジィ時代に貢献したか妄想できるからです。
まあ、それがいかんかったんでしょーが、前半は小綺麗なモーターヘッド、後半は最初で最後の作風であるモーターヘッドが楽しめます。
ともあれ、一曲聴いてみましょー。

<Another Perfect Day - Motorhead>

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