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テキトーなようでテキトーじゃない映画『ホーリー・グレイル』

2010年10月20日 23:14

【ネタバレしようがない。】

 こんつは、ハンキー・ドリー・ハンクです。
あー、前回の記事で「メソッド」なんて言葉使っちゃいました。
日本語でしゃべれっつー。
基本ですね、基本。

「とにかく奇をてらってみました!」

「シュールで高尚っぽいでしょ?」


と、基本ができてねーのにテケトーにやっても、底が見えちゃうっつー。
ギターだと、ジミ・ヘンドリクスがポップ・ミュージックのギター奏法に革命をもたらした!みてーなイメージがありますが、彼、実は通称「アイスマン」と呼ばれたアルバート・コリンズからブルース・ギターを教わってます。
なので、今じゃ当たり前、当時は革新的だった奏法や音以前に、きっちりした基礎があります。
んでね、先日、ベラドンナ・アートの展示会に行ってきて、絵とかのこたぁわからねーながら思ったのは、「やっぱ基礎がなきゃ何事も駄目だよな」と。
僕がテケトーに殴り書きして「作品です」っつっても頭おかしい奴の落書きですから。
基礎があって、その先にしとの心をいかに掴むかはそのしとの才能だな、と。
んなわけで、誰が最初に言ったか知らねーですが「泣かせるより笑わせることの方が何倍も大変な努力を必要とする」

 モンティ・パイソン。
結成から初期TV放送は「ウケてんのかなぁ」とメンバーらが心配していた、イギリスのこのグループ。
心配とは裏腹に、彼らのお笑いにおける手法は、アメリカの『サタデー・ナイト・ライブ』は勿論、日本にも多大な影響を与えました。
クレイジー・キャッツやザ・ドリフターズなんかの影響も大きいですが、泥臭くない演出や、シュールなコントを観ると、結構「ああ、パイソンズ・ネタだ」と思います。
でも、殆どTV観ねーのもありますが、最近は笑いに命がけなしとが絶滅寸前なんじゃねーかと思っとります。

 モンティ・パイソンが純粋な映画作品(映画として上映されたのは人気のあるスケッチを再演したものが最初。)に『ホーリー・グレイル』があります。
久しぶりに観ましたが、スルメ映画です。モンティ・パイソンのTVシリーズ『空飛ぶモンティ・パイソン』を知ってても、一回観ただけじゃ面白さや見所がわからんっつー。
低予算な作品故、出来ることが限られてますんで、創意工夫がおとろしく、また、一見「なんじゃこりゃ」っつー支離滅裂な展開の根底に「よくこういう伏線考えたな!」と驚かされます。

 アーサー王伝説って書籍が仰山あります。(モチーフにした小説も。)
僕みてーな不精者からすると、こんな程度しか知識がねーです。

あー、岩に突き刺さった剣を折ったアーサー原爆孤児、あ、いや、アーサー王子が湖に行くと、女神様が水面に、突っ込め拳骨よろしく一振りの剣を握って差し出します。
聖剣エクスカリバーですね。
これを持つものは如何なる傷も負わねーっつー、ずるっこなもんです。
かくして、王位に就いたアーサーは、ブリテンの王として円卓の騎士を配下にします。
が、色々あった結果、うっかり実のお姉ちゃんと知らねーでヤっちまったら生まれたセガレ、モードレッドと戦うことになりました。
この戦いは熾烈を極め、なんとかアーサー王は勝利しますが、重傷を負います。(エクスカリバーの能力はどこいった?)
んで、エクスカリバーを湖の女神へ返し、アヴァロンと呼ばれる島へ傷を癒しに行くっつー。

 エクスカリバーを授かるとこからモードレッドとの戦いだけでも「いやー、よく考えられた伝説ですな」なんですが、モンティ・パイソンは、十五世紀にトマス・マロリーがまとめたとされる、様々な伝説をからめたもんを基にしとります。低予算なのに。
んで、物語はアーサー王と円卓の騎士が聖杯を探しに行くエピソードに焦点を当てとります。
この作品は、テリー・ジョーンズと今や大御所であるテリー・ギリアムのダブル・テリー体制の監督映画です。
なんでも、カメラの配置からして意見が衝突して順調には撮影は進まなかったそーです。
んなわけで、低予算なだけじゃなく、チープに感じるのは双方の撮り方に「ん?」と思うからだと思います。(『ホーリー・グレイル』の次に制作された『ライフ・オブ・ブライアン』はテリー・ジョーンズが監督、時代検証、テリー・ギリアムはセットの制作と分担された。)
ただ、映画監督としてはともかく、テリー・ジョーンズは歴史に造詣が深く、モンティ・パイソンが去年、再活動を宣言するまでそっち方面で活躍してたくれーでして、服装やしとじとの営みを、可能な限り当時の再現に挑んどります。
なんでも、舞台は十世紀ですが、アーサー王伝説がきっちりしたのが十五世紀なんで、十五世紀の服装を用いたそーです。

 ホントに低予算ゆえだったからか、敢えてそーしたのか知りませんが、名目上「馬を雇う金が無かった」っつーこって、有名な椰子の実を叩く人間が馬っつーので、掴みに入ります。
h_G.jpg

てか、本編が始まる前のクレジットがモンティ・パイソンに耐性があれば笑えます。
低予算を逆手に『空飛ぶモンティ・パイソン』で培った手法を用いてるとこが多々ありますから。
グレアム・チャップマン演じるアーサー王が「俺は湖でエクスカリバーを授かった。だからブリテンの王アーサーである」みてーな理不尽なこと言えば、市井のしとじとは「だからなんだ?君主制はまっぴらごめん。これからは民主主義」と返すとっからして、何故、中世に現代の思想が?っつー。
他、シェイクスピアを茶化すよーな、ジョン・クリーズ演じるランスロットが結婚式場に殴り込んでスプラッターに虐殺とか、もうね、挙げ句、学者が出てきて出来事に対して蘊蓄たれたり、警官が登場したり、支離滅裂です。
でも、ラストにその支離滅裂が「ああ、こうオチにもってくか」とまとまるっつー。
合わねーしとは「なに、これ?」ですが、笑いにうるさいしとなら「この、いくつもの伏線をしっかり拾ってアホなラストは、凄い!っつーかバカ!」と思うかと。
あと「ウケ狙いで”ニッ!”ってセリフはお笑い最短セリフじゃないか?」とか色々。
『ライフ・オブ・ブライアン』もそーですが、商業主義の映画なら真面目に見せるとこを、可能な限り当時の風景を再現して笑いにもってくとこは驚きなのです。


【蛇足】
 低予算であったため、時代に見合ったセットを組めず、実在する古城を演出を変えて何度も違う城として利用している。
また、『空飛ぶモンティ・パイソン』の頃からアル中であったグレアム・チャップマンは、アーサー王が橋を渡るシーンで禁断症状が出てしまい撮影が難航したそうだ。
初上映時はヒットしなかったそうだが、口コミで人気に火がつき、『ライフ・オブ・ブライアン』を製作するきっかけになった。
ただ、イエス・キリストの生涯を題材にしたためスポンサーは尽く撤退し、ジョージ・ハリスンが私財を投じて撮影に至った背景がある。
『ライフ・オブ・ブライアン』撮影時、イエスと間違われ救世主とされたブライアン演じるグレアム・チャップマンはアルコール中毒を克服して撮影に挑んでいる。

 現在、ソニー・ピクチャーズから『ホーリー・グレイル』がリリースされているが、俺が所有しているユニバーサルからリリースされたものと、特典以外に吹き替え等が異なる。
おそらく特典は現行の方が豪華だろうが、TV放送時の吹き替えはユニバーサル版でしか聞けないらしい。
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