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個人的名作映画『太平洋の地獄』

2010年07月16日 20:11

【注意事項】
・完全なネタバレ記事です。
・当記事はAmeablogにアップ予定であったため、表現等がソフトです。



 こんつは、ハンキー・ドリー・ハンクです。
あー、毎度書いてますが、CDにしろDVDにしろ、廃盤になると傑作駄作もプレミア価格がつくのが気にくわねーです。
以前触れたライオンっつーハードロック・バンドの1stなんか、16年くれー前は中古で800円くれーだったのに今じゃ十倍。新品で二十倍。おかしいだろっつー。
で、そんな「おかしいだろ!」の一つが映画『太平洋の地獄』。
この映画も何回観たか覚えてねーです。

 僕ぁ、進んで映画観ねー二十代でして、実家にDVD再生機能も付いたコンポ買ってあげたときに、「両親はどんな映画が好きか?」と考えた結果、購入した一枚が『太平洋の地獄』です。
てか、両親が「また観たい」っつー名作はまだDVD化されてねー時期で、名作に疎い僕ぁキャストで選びました。

出演
三船敏郎
リー・マーヴィン

以上。

三船敏郎が海外の作品に出演した作品は結構あると思いますが、出演者がたったの二人っつーシュールな設定のはこれだけです。(多分。)
本作以前、以後も、こんな設定・脚本より、もっと稼げたり己の個性を活かせるオファーはあったのにことごとく断ったものの方が多く、本作への出演を了承した三船敏郎っつーしとは、やっぱ「天才とキチガイは紙一重」な、日本でも一、二を争う稀代の役者なんだと思います。
で、大物を中心に豪華キャストよりこれがおもろいっつー。ぐいぐい引き込まれましたから。
僕が購入したときは、「今だけ!不朽の名作をこの価格で!」みてーに『タイタニック
』とかね、『ゴースト~ニューヨークの幻~』とかね、そーゆー「安くても観る気ねえな」っつーのと一緒のシリーズに含まれてました。
「不朽の名作」なんだから、いつでも手に入るよーにしろっつー。
んなわけで、以下ネタバレありありです。

 太平洋の、とある無人島。そこに一人の男が自給自足の生活をおくっております。
浜辺に網をしかけ魚や貝を捕り、竹で作った仕掛けで雨水を飲料水に。
hell.jpg
三船敏郎演じるこの男、どうやら日本海軍の将校で、爆撃か嵐に巻き込まれたのか無人島に流れ着いた様子。
hell000.jpg
そこにリー・マーヴィン演じる、燃料切れなのか撃墜されたのか、ボートで流れ着いたアメリカ空軍の将校。
雨水をすくって飲もうにも、不気味な虫が湧いていて飲めやしない。狙うはジャップの水瓶。
かくして、二人は水を巡ってゲリラ戦を展開します。
ゲリラ戦っつっても差しの勝負。一度だけ木の切れ端を持った三船とナイフを持ったマーヴィンが対峙します。
hell001.jpg
が、お互い「勝負は一瞬の判断で決まる」とテメーが殺されるとこを脳裏に描き引き下がります。
まあ、その後はマーヴィンが水瓶ぶっ壊したり、三船がマーヴィンの救命ボート海に流したりとガキみてーな戦いと騙し合いに発展してくんですが。
hell002.jpg


 この二人のくだらねー戦いは見物でして、僕にリー・マーヴィン主演の作品を観たいと思わせました。
で、「不毛なことしてねえで、とにかくここから脱出しよう」と、二人は表面上の休戦協定を結びます。
「他の島に辿りつく前に餓死する」っつーマーヴィンに対し、海軍の三船は「筏でも潮の流れに乗ればこの海域から脱出できる」と。
結局、竹でできた筏で無人島から脱出するわけですが、これが荒波やら日照りのサバイバルなもんで、お互いを鼓舞しあううちに二人に友情が芽生えます。
hell003.jpg

 見事、人の住む気配が漂う島に辿りつくんですが、「誰かいるかあ!」と叫ぶ三船に「撃つな!彼は俺の友達だ!」とマーヴィンが遮ります。
これは、マーヴィンが「この島は占領した」っつー証である星条旗を目にしたからです。
が、結局島には誰もおらず、二人は基地内を探索し、酒や煙草を発見し、久方ぶりにまともな生活を楽しめることになったっつー。
hell004.jpg
そんな中、マーヴィンは祖国のグラフ誌を発見、読みます。
戦争は既に終わり、戦友は戦死し、親友の祖国である日本は敗戦国になっていたことを知るのです。
 酒と煙草で上機嫌な三船とは裏腹に、マーヴィンは神妙な面持ちです。
「ハッハッハ!もう一杯どうだ。歌え、歌えよ。歌わぬならワシが歌うぞ?」
マーヴィンは、三船の歌を遮りグラフ誌を見せます。一気に表情がこわばる三船。
「君たちは、神を信じない。何故だ?」
神風特攻隊等に見られる日本人の思考に対する、クリスチャンとしての疑問です。
日本が敗戦国になったことに苛立つ三船に、マーヴィンは更に問い詰めます。
「うるさい!だまれ!」
「なんだと?神の話をしているんだぞ!」
シリアスなシーンです。観ているこっちはまた諍いが始まるんじゃねーかとハラハラします。
マーヴィンは怒り心頭で薪を燃やしている一斗缶をけっ飛ばします。

hell005.jpg

ドカーン!!!!


そーです、基地の地下には火薬が保管しており、引火して島ごと大爆発しちゃうんです。
で、おしまい。
いやー、日米の男々してる大物俳優に演技合戦させて、最後に大爆発。
もうね、ハリウッド映画とは思えねーですよ。なんつー、シュールなラストっつー。わかっちゃいるのに何回観ても爆笑しちまうという。
ま、流石に煙りの中から煤まみれの二人が出てくるこたぁねーですが。
てか、映画を芸術と言うしともいれば、娯楽と言うしと、幻想と呼ぶしと色々です。
映画作品に疎い僕からすると、「爆発オチ」っつーのはもっと追求すべき発想ではないかと思うのです。

 この映画、時代(1968年作品。)もあるんでしょーが、映像に疎い僕でも「あ、ここすごい」とか誤魔化してねーシーンや、音楽や効果音も中々ええです。
なお、DVD特典として、劇場で使用されなかった、もう一つのラスト・シーンが観られます。これは内緒というか、知ってしまうと「ドカーン!!!!」の笑いが薄れるんで。

【加筆】
 映画『ゴジラ』一作目が製作された際、米国でもその完成度から即国内での上映権を買い取ったとされる。
しかし、被爆国であり、水爆実験が原因で誕生した怪獣に戦いを挑むストーリーは反米的な表現が含まれ、海外上映版では反米、反戦的なシーンはカットされたと聞く。
『太平洋の地獄』は『ゴジラ』が製作されてから14年の時を経ているが、世界的に公開される作品であったため、ラスト・シーンに監督及び脚本担当が苦慮したと思われる。
現在ならともかく、当時は「これはダメ、あれもダメ」と事前に禁止事項があったのではないかと勘ぐる。
そうでなければ、ナリョナリズム及び宗教的なやりとりのシーンの最後に爆発があり結論が出ないことにするのは、まるでヌーヴェルヴァーグ映画のようだ。
あくまで、監督本人のインタビュー等を目にすることができないので憶測だが。

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コメント

  1. Eve | URL | -

    >最後の大爆発

    (笑)
    本作品観てませんが
    ラスト面白すぎ…

    ホントその後
    煤まみれの二人が煙中から出てきて欲しいですョね
    ドリフ的発想

    三船敏郎の作品は
    全然観たことナイんですが
    【醜聞】は良かったデスよ


    ブログ以前より
    見易くなってる(^O^)
    アメブロの時の
    バックが青で文字が水色?アレ全然見ズラかった(*_*)
    です

  2. ハンク | URL | -

    Re: タイトルなし

    > ラスト面白すぎ…
    しかも、エンドロールなし。確か「THE END」とだけ。(爆発が終わると停止ボタン押すので。)
    監督が「もう、どうなってもいい!」とやけくそになったとしか...。

    えー、DVDコンポをTVに繋ぎ、本編が始まった頃。
    お袋どん「あれ、三船敏郎でないかい?やぁ、初めて観る映画だね」
    親父どん「この外人、『乱暴者』に出てねがったが?」

    <平和な一時>

    ドカーン!!!!

    親父どん「もう、これ観ねえから持ってけ」

    > 【醜聞】は良かったデスよ
    さっき借りてきました。
    黒澤作品だったんですね。映画に疎いんで存在すら知りませんでした。
    てか、黒澤作品といえば三船みたいなイメージがありまして、どっちもイカレてるイメージあります。
    三船敏郎が甲冑姿で車を運転して公道走ったのがガチなら、大ファンになっちゃいますね(笑)

  3. chapa | URL | AjSehVMM

    爆発シーン!

    最後の爆発・・・あれは艦砲射撃だと思いますが(日米どちらかは不明)。直前に空から大砲の弾が一発迫ってくる音がしますし、その前の二人が屋内で口論してたシーンでも、外で艦船が大砲撃ちまくってるような音が聞こえますから。恐らく彼らが火を焚いたりランプをつけたりしてるので、その灯りで標的にされたのだと思います。

  4. H.D.ハンク | URL | 3fP8K/.I

    Re: 爆発シーン!

    多忙につき返信送遅れてごめんなさい!

    なるほどですねえ。ちょっともう一回見直してみます。
    てか、マニヤックなとこを注意深く観てますねえ。

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